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そうか、君は課長になったのか。

今回は、ご紹介したい本は東レの佐々木常夫氏が書かれた『そうか、君は課長になったのか。』です。今、Amazonで購入履歴を確認しましたが、10年前に購入していました。下にリンクを貼っておきますね。

この記事を書くために、数年ぶりに見返したのですが、以前ご紹介したキングスレイ・ウォード著の『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』を紹介していますね。名著が名著を紹介する素晴らしい系譜ですね。

もしかして、オマージュがあるのでしょうかね?部下からの相談に対する返答というように各章が読みやすくまとめられています。

ビジネスマンの父より息子への30通の手紙
僕が読んできた書籍の中で特によかったものにスポットを当てて紹介していきます。この本は、父親になってから読んでも考えさせられますが、若いうちに出会えるとかけがえのない財産になると思います。下にリンクを貼っておきます。 ビジネスマ...

そういえば、ノーベル賞も系譜があると何かの本で読んだことがあります。この系譜とは、研究としてのつながりや師弟関係などの人のつながりなどです。良いものは良い影響を、優れたものは優れた影響を及ぼすのでしょうね。皆さんも、できるだけ良い影響に触れるようにしてください。

上記の書籍2つを、誠に僭越ながら読むべきタイミングで仕分けると下記のようになるかと思います。あくまで目安ですし、早く読むことに越したことはないと思います。

  • 『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』:大学生~社会人3年目
  • 『そうか、君は課長になったのか。』:社会人3年目~10年目

もう上記の目安を過ぎてしまった人も、是非読んでみてください。今までの経験という貯えがある分、考え深い考察やインサイトが得られるかもしれませんね。

何故、課長なのか?

多分、多くの人が疑問を感じるのはこの点だと思います。何故、課長にスポットを当てたのか?佐々木さんは、課長はやりがいのある職務であると問いております。それは、部下1人1人と直接対峙でき、彼らの成長を通してチームマネジメントできるからです。

まさに、その通りです。ただ、はっきり言って課長は会社の役職の中でもハズレです。おそらく、この書籍が初出版された頃から状況は徐々に悪くなってきています。現役の課長である僕が言うので、少なくとも弊社ではそうなります。

その理由は下記のように考えます。

  • パワーハラスメントの扱いが徐々に変容していき、言動や行動に過剰な制約がかかりつつあること
  • 若者の働き方に関する意識が大きく変わりつつあること
  • やる気と能力のない部長以上が役職とともに増えたこと

ちょっと、弊社の中を見渡して言っているので、皆さんの会社には当てはまらないかもしれません。当てはまらない人はラッキーですね。とてもいい会社だと思います。

何が言いたいかというと、今まで以上に下からの圧力が大きくなっており、上からの訳の分からない指示や無駄な仕事が降ってくることが多く、板挟みになり易いということです。

ちなみに、弊社では課長職はハズレ、部長職以上はアガリと言われています(笑)。まあ、課長を経ないと部長以上には通常であればなれませんが。

ただ、佐々木さんがおっしゃる通り、部下の成長に寄り添えることはとても楽しいことですね。今までよりも仕事の質や速度が上がると嬉しいです。ただ、説明や指摘を何度もして、失敗をさせて少しずつしか成長しません。一足飛ばしはやめましょう。これは、僕への自戒の念を込めて書き記しました。これをどのように実現するかが課長職の醍醐味でしょうね。ただ、部長以上の上位者はなかなか理解してくれずに、すぐに結論を出したがりますが。まあ、老い先短いから仕方が無いと諦めるほかありません。

スタートダッシュ(課長になって2か月でやるべきこと)

課長になって2か月でやるべきことについて、第2章で記載されているのですが、この内容がとても良くまとまっています。

課の方針や志を作成したら、それを周知させる必要があります。一回目をできるだけ早くやり、仕事を進めるスキームを早く構築する必要があります。今までの方法を悪戯に変更する必要はなく、出来るだけ変えないようにしつつ、自分の考えを反映してもらう。早くやることが大切です。僕は、これを1か月でやりました。また、一度やっただけでは不十分ですし、フォローを継続的に行っています。もう、宗教のような感じですね。でも、方針も今までぼやけていたところがクリアーになったり、修正することもありますので、そうしたものを話あったりする場は必要です。

あと、部下とのコミュニケーションは双方向であるべきです。これが、人によっては難しい。返事もしないし、行動もしない人もいれば、返事はあっても行動に結びつかない人もいたりしますね。その人その人を見て、その人に合った方法でコミュニケーションを図る必要があると思います。幸いなことにツールは、メールやチャットなど拡充されています。とは、言っても僕もまだ手探りなところが多いです。

特に関心した部分

「部下を守る」を勘違いしないことでした。温情のかけ方はとても難しい点です。これは、人として上司としても日々悩む点です。

ミスや過失があった場合は、部下を叱責する義務があります。口頭で伝える場合もあるし、文章で伝える場合もあるでしょう。知らしめることが大事だと考えています。

本書では書かれていませんが、僕自身は信頼を失うような失敗を部下がしてしまった場合、どんなに小さいものでも、故意でなくてもきつく叱責します。常々、信頼はお金では絶対に買えないものであると伝えています。

もちろん、課長として部下は最大限守る必要があります。実際に課長の大多数がそうだと思います。ただ、その温情の範囲を明確にする必要があるという点で非常に勉強になります。

また、社内政治に勝ち抜く方法についても参考になるアイデアに富んでいました。

最後に

簡単にですが、『そうか、君は課長になったのか。』を紹介させて頂きました。もし、少しでも興味を持たれた場合は、書籍を購入してみてください。kindle Unlimitedだと無料ですね。僕は、古い人間なので紙媒体が好きですが、電子書籍に抵抗がなければそちらでもよいかもしれませんね。

キングスレイ・ウォード著の『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』もおすすめです。そちらとの共通点も散見されますね。ただ、日本企業に勤める30代にスポットをうまく当てており、参考になる部分が多いと思います。

僕も久しぶりに読み返して面白かったです。これらの書籍が血肉になって、今の自分が作られているのだなと感じました。

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